俺様富豪と甘く危険な恋 ハネムーン編
ジェシカはビールを何杯飲んだんだろうか、頬が赤く、レストルームに向かう足は少しふらついている。

それを見たソフィアが席を立ち、彼女の元へ行く。


「栞南」

「えっ?」


視線を彼女たちに向けていた栞南は蓮に呼ばれて、振り向く。

振り向きざまに唇にキスされる。栞南の唇を食むように蓮の唇が動く。そして舌でぺろりと唇の横を舐められてから離れる。


「ステキソースが付いていた」


愛おしそうに見つめる瞳に栞南はにっこりほほ笑む。


「ありがとう。もうお腹いっぱい――」


そこへもう一度啄むようにキスされる。


「もうそろそろ、2階へ引き上げよう」


蓮は立ち上がり、栞南を立たせようとイスを引いたそのとき、ジェシカの声が響いた。


「レンさん! 食事が終わったらビーチに出てくださいね!」


ジェシカがいつの間にか戻ってきて言う。後ろにソフィアもいる。
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