俺様富豪と甘く危険な恋 ハネムーン編
「マーケットへ行きたければ明日にでも連れて行ってやる。だが、今は俺がやりたいことを通すからな」


自動開閉式ドアのガレージが開き、蓮は3台分あるスペースにマセラティを停めた。

マーケットへは明日と聞いて、栞南は納得して車を降りた。

蓮は運転席から回ってきて、栞南の手を取ると歩き出す。

大きくて立派な玄関の鍵を開けて中へ誘導されると、栞南は目を見張った。


「すごい眺めっ!」


栞南は広いリビングの先にある大きな窓ガラスに近づく。プールにジャグジー、その先にはプライベートビーチが広がっていた。

もはや栞南はうっとりとしたため息しか出てこない。

その窓が静かに開き、栞南は外に出てみる。バーベキューコーナーもあり、ここでちょっとしたパーティーが出来るようになっている。


「今日はバーベキューだ」


完璧なバーベキューのコンロを見ていた栞南の後ろから蓮の腕が腰に回る。


「その前に俺の欲求を叶えてくれるよな?」


耳元で甘く囁かれて、返事をする代わりに蓮の腕の中でクルッと回りキスをした。すぐにキスの主導権は蓮に変わり、キスが深くなっていく。
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