武士になりたい!
慶応 三年 下半期

裸の付き合い

【土方歳三】




総司の看病を吉村がするようになった

総司や山崎に理由を聞いても

二人共言わない



喧嘩でもしたのか?




廊下で座っている山崎の髪を拭く永倉

まさか……


「お前ら風呂上がりか?」

「ばったり一緒になったんだよな!?」

「まあ」

「あのなぁ……いい加減にしろよ」

「今回は、山崎の許可も貰って入った!」

「まあ」

まあ じゃねえだろ


「背中も擦り合ったもんな?」

「まあ」

「お前ら、今度したら、謹慎にするっていったよな?」

「そうなん?」

「さぁ?」



ったく!!



「永倉 後で俺の部屋に来い」












「土方さん」

「入れ」



今回は、永倉の意図がわかっている



「で?どうだった?」

「さすが!バレたか!」

「山崎もわかってたから了承したんだろ?
治ってたのか?」

「すっかり綺麗になってたよ
だがよ……山崎、総司となんかあったろ?
元気ねえっつーか、多分……
前だったら、風呂入ろうって誘ったら
ぎゃあぎゃあ言って
殴ってきたはずだけど?」

「集まりでも二人共、目も合わせない」

「おかしいよな?恋仲に戻って喧嘩って
事もなさそうだろ?風呂でも…
なんか、無口でさ」

「そうか……今回は、許す
だが、他の奴らが山崎と入るってなると
また違う話だ」

「そこは大丈夫!山崎の奴、鍵の他に戸が開けられない何か仕掛けしてるから!
それにさ、風呂でもないと話せないことが
あるかなって…まぁ、俺より土方さんのが話しやすいか」


だからって、俺は風呂に一緒に入って
正常でいれる自信はない




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