武士になりたい!
【山崎烝】





「藤堂…堪忍な……」

「まったく!君は、いつも隠し事して!
どうして、体調が悪いのに無理して
こんな所に来たんだよ!?」

「だって……藤堂に帰って来て欲しいんやもん……」

「本当…君って、ズルイ」

「帰ろ?」

「うん そうだね
だけど、少し待ってて
俺なりにケジメをつけるから」

「藤堂…吐きそう……」

「嘘っ!はいはい!桶だよ!!
もう!本当、頼りになるのかならないのか
困ったもんだよ」

「ううっ 気持ち悪い」

「はいはい、背中擦ろうね」





藤堂を迎えに来たのに

急に具合が悪くなって、寝込み中


完璧にあかんやろ



「俺が、ちゃんと連れて帰ってあげるよ
俺も、自分の足で新選組に戻りたい」



説得せずに、気持ちがわかって

ある意味よかったけど

ホンマ、これは連れて帰ってもらわな

あかんな……


「藤堂…そばにおってな……」

「いるよ
一緒に帰ろう
明日の朝までに、帰ろうな!」

「ふぅ 苦しい」

「はいはい 大丈夫だよ~」


めっちゃ素直に甘えまくってんねん

なんでや?

コイツ品行悪いとかって、怒られてたけど

めっちゃ頼りになるやん!

総ちゃんよか、一つ下やろ?

はぁーーやっぱり新選組に必要やな


「藤堂…水飲むぅ」

「はい 水だよ」




< 178 / 217 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop