武士になりたい!
「涼花!!大丈夫!?」

縄で縛られた山崎を総司が助け出す



「君ちゃんのアホ!!」

「沖ちゃん見つけて連れて来てやったやないか!
ええなぁ~ 恋仲はんに助けて貰えて
幸せやなぁ~」

「やかまし!!アホ!!
捕まっとけって言うから、捕まったんやで?
せやのに、遅いねん!!」

「お前があんな厳重にしてるから新選組に入られへんやったし、沖ちゃん捜すの大変やってんで!?」

「ちょっと怖かったんやからな!アホ!」

「へいへい 沖ちゃんに慰めて貰い!!」





総司が山崎の手を握って背中を撫でる

「もう、怖くないよぉ~」

「うん」



「らしいじゃねぇか…」

恋仲らしいと永倉が言いたかったようだ


「おい、説明しろよ」



「や?こら、どなたさんやろか?」

「うちの主君や!」

「おお、土方歳三か!お隣さんは?」

「永倉です」

「そうかぁ~男三人に見初められ
一番若いの選んだんやな?」


凄え思考力だな


「君ちゃんが連れて来てんやろ?」

「んー二人も男前やけど、やっぱり
若いほがええのか?」


会話の出来ねぇ奴だな…


「君ちゃん僕が若さだけみたいじゃないですか!?」

「沖ちゃんに飽きたかて
新選組におったら、選び放題やな!」

「君ちゃん~」

「そうや!涼花!!
なんもされへんかったか?」

「へーきや」

今ごろ心配かよ!!

「それにしても、しつこいなぁ
もう十年は、経つのにな…」

「死ぬまで追われんねん…君ちゃん…
もおええよ…元の生活して」

「そしたら、お前と敵になってまうやん
わて、菊の父親でお前の元旦那がええ
追いかけっこ楽しんでるんやし
気にしなや?」





「山崎烝が死んだことにしたら
いいんじゃねぇのか?」

永倉がポツリと言う

確かにそりゃあそうだ…

だが、今までそれをしなかった理由が
あるはずだ


「死体になっても顔確認で捜される」


どうすりゃいんだよ…



















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