一途な外科医と溺愛懐妊~甘い夜に愛の証を刻まれました~
二次会へ顔を出せという父の誘いを振り切って、僕はアパートへと車を走らせた。
「どうか、部屋にいてくれ」
そう願いながら部屋のドアを開ける。
「由衣子ちゃん」
暗闇に声を掛ける。靴を脱ぎ捨てて部屋の中へ入る。
そして僕は部屋の明かりを付けた。すると、テーブルの上には由衣子ちゃんに渡したこのアパートの合鍵が置かれていた。
「うそだろ」
僕は膝から崩れ落ち、しばらくその場から動けなかった。