金髪ヤンキー君と黒髪不良少女
夕焼けに染まる大空の下、小さな泣き声が聞こえた

「…ボク…強くなる…愛華を悪いヤツから護れる位強くなる…だから…」

キミは、泣きじゃくりながら、私に差し出してきた小指。

「…約束!…愛華のこと、必ず、迎えに行くから!…ボクのこと、忘れないで!…」

ボロボロに涙を流した目は、赤くなっているも、私の為に笑ったキミ…。

その姿を見た私は、泣きたくなった…

けど…

『もし…今、私が泣いたら…お別れが辛くなる…』

私は、泣き出したくなる気持ちを、そっと、キミにバレない様に隠して…とびっきりの笑顔を作った。

キミが差し出した小指と、私の小指を絡めた。

「約束だよ…!私…絶対…涼太君のこと…忘れないから…!」

そう言って、ゆびきりをした。

キミと約束して、十年が流れた

また、再会することになった私とキミは…お互い…あまりにも…変わっていた…

約束した子が誰だか分からないほど…

私こと…黒崎愛華と、キミこと…黄草涼太の再会により…今、二人の物語が動き出そうとしていた…
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