初恋物語
「ちょ、みんな!成瀬をマーク」
「りょうかいっ」

チカがチームを引っ張る。
さすが現役バスケ部。


ピッピッピー!!!
試合がおわった。



「ふぅ疲れたー。」
「チカおつかれーっ。男バス本気だったねぇ」
「ほんとほんと、特に成瀬。まぁ、いつもはもっと強いはずだけど」
「やっぱバスケきらい...」
「そう?楽しいよ」


「唯人ー、おつ!」
「おう、みんなもおつ。」
「なぁ、お前。こんな試合で本気出してどうしたん?」
「...ちょっとね」

唯人は笑顔で答えた。
友達は、不思議そうな顔で首をかしげた。




「凛、一緒に帰ろーぜ」
「唯人。いいよ!ごめん、チカ、マイ。先帰るね~!」
マイは唯人の姿を発見した。
「あ、どーぞどーぞお構いなくーっ」
「ありがと!じゃーね」

「あれは一線超えそうですねぇ」
「?マイ、何の話?」
「あの2人、一緒に帰ってった」
「...まじすか!!」



「なぁ凛。」
「ん?」
「オーディション。ダイジョブかな。」
「うーん……。まだわかんないや。でもさ、オーディションが最後じゃなくて、その先もっと続くからさ、不安になっちゃダメだよ?」
「ふっ。ありがとー」



次の日
私にいいお知らせが来ました!
『あ、もしもし藤崎?』
「はい、そうですが」
昨日、マネージャーから電話がきました。

『お前にいいお知らせだ。
ドラマに出演できることが決定したぞ』
「えっ、ホントですか!?」
「ああ。残念なことにゲスト出演だが」

それでもいいです。すごく嬉しい。
この際、唯人にもスタジオに来てもらって見てもらおうかな。


「唯人っ!おはよ」
「お、おはよ」
「あのさ、今週の土曜日空いてる?」
「多分空いてるけど、なんで??」
「私ね、ドラマ出演するんだけど、その撮影みにこない??
有名な人も沢山いるから、本場を見て勉強したらどう!?」
「まじ!?助かる!さんきゅー」

よかった。唯人喜んでくれた...!
「空いてない」っていわれたらどうしようかと思った...。
でも、唯人が見てる中で演技って、ちょっと恥ずかしいかも
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