初恋物語
俳優になりたい
帰り途中、唯人の家の近くまで来た。
凛の家は、唯人の家の少し先にある、豪邸だ。
凛は、唯人の家の前で止まった。そして、決意してインターホンを鳴らした。


「はい」
「あ、凛です」
「あ、凛か...。入って」



「ねぇ、凛。今日さ、学校でみんなに言った?」
「いってないよ。いわれたくないでしょ?」
「......さすがは幼馴染。」


その後、沈黙の時間が続いた。落ち込んでる唯人に、なんの話題を出せばいいかわからない。
すると、唯人が口を開いた。



「あのさ、凛。」
「なに...?」
「俺、俳優やろうと思う」
「....俳優!?唯人が?」
「うん。俺、凛と母さんと同じ世界に入りたい。」



唯人から「俳優」という言葉がでるとはおもってなかった。
でも、いくら実力派女優の息子でも...。
凛とは違い、唯人は素人だ。大丈夫なのだろうか。




「俺さ、母さんの夢を叶えて、母さんを超える。」
「結依子さんの夢...?」
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