いかないで


「これからよろしくね!」


ひとりの女の子が手を差し伸べてくる。


この手は握ってもいいんだよね?



ちょっと震えちゃうな。


やっと出来た友達。少しずつ広がっていく私の世界。


1歩だけでも前に進めた。

この1歩は私にとってはすごく大きな1歩。


これも全部朔のおかげだからお礼言わなきゃ。


照れくさいけど言葉で伝えなきなきゃだめだもんね。


ありがとうを朔には何回言っても足りないくらいだ。


朔がいなかったら今も暗いひとりの世界に
とじこもっていた。


これから新しい自分になるんだ。

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