いかないで


「理由はきかないよ。でも自分に傷つけるのはやめて。そんなに消えたい?彩羽が消えられたら俺は彩羽になるんだよ?」


「え?」


「宗が消えた彩羽と同じように。わかるよね。」


ほとんど脅しだ。俺の前からいなくなるなっていう。

ずるいとは思ってるけど、この言い方が彩羽には1番ひびくと思うから。


「いまはしてない!これからもしないって約束する」


約束は絶対守るもんね。彩羽は。
なにがなんでも。

彩羽の頭をなでる。少し警戒したけど
だんだんと頬が赤く染まっていく。


この前までは表情すらもなかった。
彩羽に出会えてよかった。

俺自身も別人みたいに変わることが出来た。


ありがと、彩羽。


きっと何度君に伝えても伝えきれない・・・。


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