いかないで


「会いたかった。ずっとずっといろのこと想ってた」


頭をぽんぽんとされる。


お父さんが昔してくれてたみたいに。


あぁ。この手。宗だよ。夢なんかじゃないよ。



おもわず宗に抱きついてしまう。
宗の服がびしょびしょ。でも涙が止まらない。


「あ、いろ。あの人は友達かなんかかな?」


宗が朔を指さす。

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