いかないで
「彩羽と遊園地行って・・・観覧車のとこで倒れて・・・俺どうすればいいか・・・わかんなくて焦って・・・」
あのときは心臓が止まるかと思った。
本気で焦った。
もしこのまま君が目を覚まさなかったらとまで考えてしまった。
「観覧車か・・・兄貴もよく彩羽と行ってたよ・・・あと宗くんとも・・・」
あそこには連れていっちゃダメだったんだ・・・。
彩羽のことがもっと知りたい。
何があったのかとか何もかもを知りたい。
「宗くんはね彩羽にとってすべてだったんだよ・・・」
ゆっくりと理事長は
宗と彩羽の物語を語り始めた。