君がすきだ。~ほろ苦バレンタイン~
どうしよう!私の意気地無し!
あんなに待っていたのに、結局なにも言えなかった。目もあったのに。
今ならまだ間に合う・・・?でも山本先生の前で渡したら先生も嫌かもしれない。
ああ・・・どうしよう!
ポケットのチョコを押さえながら、急いで走って階段をおりる。
焦るきもちを必死に落ち着かせて、
昇降口の窓際から先生の車を探した。
黒のワンボックス。番号だって覚えてる。
でも、暗くて、上手く見えなくて、
音を聞いて見つけたのは、先生の車が校門から出ていくところだった。