君がすきだ。~ほろ苦バレンタイン~
ブロロロロ・・・
出ていった車の後を見つめて、視界が涙でいっぱいになった。
なにやってんだろ、私・・・。
会いたかったのに。話したかったのに。
なんで勇気を出さなかったんだろう。
先生の帰った学校に居たって、もう意味がないんだ。
未だポケットにいるチョコを鞄に戻して、自転車に乗って帰る。
泣いていても、走っていると暗くて誰にも気付かれないことが救いだった。
チョコ、また明日渡そうかな?
でも・・・また会えないかもしれない。
また後悔して、苦しくなって、辛い思いをするかもしれない。
どうせチョコ渡したってなにも変わらないんだ、私と先生の関係は。
そう思うと無性に悲しくて、虚しくて、苦しくて。
ビリビリビリ──
こんなチョコ、見ていたくない・・・
なんで渡せなかったんだって自分で自分を責めるのが辛くて、チョコをそっと食べてしまった。
これでいいんだ。
これで、もう悩むこともない。
迷惑な恋だから。これが最善なんだ。
continue──.............?