君がすきだ。~ほろ苦バレンタイン~
走りながらボロボロ涙がこぼれた。
こうたくんは、優しいから。
私、間違えたんだね。
こうたくんは私みたいに好きじゃなくても、仲良くしてくれて恥ずかしがってくれて。
きっとみんなにそうだから。
私にも、そうしてくれたの、、?
息を切らせながらたどり着いた昇降口で、噛み合わせの悪い靴箱をバッタン、と開けて靴をはきかえる。
こんなに悲しい気持ちで帰ることになるなら、、
こんな中途半端なことになるなら
変な勇気なんて出さなきゃよかったのにね。
とぼとぼ歩いて帰る道、こうたくんの困ったような笑顔ばかりが浮かんできて、、、どうしようもなく辛かった。
はぁ。明日からどうしたらいいのかな。
こうたくんのお陰であんなに楽しみだった学校。今はもう行きたくないよ…。
こんな気持ちになるなんて思ってもいなかった。
continue── .........?