始まりと終わり



いつものように学校に来て、いつものように授業を受けて、いつものように昼食を友達と食べる。
クラスの違う悠大と廊下でたまたま会うと、私の方に駆け寄って来て、可愛い顔して私を見詰めてくる。

毎日の日課とも言っていいくらい、それが当たり前だった。


「教科書貸して!」


本当は机の中にあるくせに、話したいが為にわざわざ借りに来る貴方の行動も、私にとっては当たり前になっていて、ずっと続くものだと思っていた

ずっとずっと、追う側より、追われる側になりたかったのだ。

何度も何度も私の名前を呼んで、何度も何度も私の元に来て教科書を借りに来て、
こんな不愛想な私を、何度も何度も愛してくれた。


「なんで男子と絡むの」
「しょうがないじゃん、女子少ないんだし」

その分、嫉妬心というか、独占欲が高くて、些細な事ですぐ喧嘩になった。
私のクラスは、男子25人女子7人と、割合的にも圧倒的に女子の方が少なかった。
でも、7人全員が仲良くなれれば、こんな些細な喧嘩すら起きなかったのかな
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