究極のお一人様〜ソロウェディングはお断り〜
こんな風に意地悪そうな笑みを浮かべる修吾は知らない。しかも何気に上から目線。でも、今頼れるのは修吾しかいない。言うこと?言うこと聞くならって。


やっぱりアレだよね。んーご無沙汰だし、年上だからリードするっていっても生憎そんなものは持ち合わせていない。


それより、そんなことまるっきり考えてなかったから上下バラバラの下着。というか出来るのか?


目の前にいるのは現在24歳の修吾だけれど、頭の中にいるのは17歳の修吾。ピュアで可愛いかったワンコ男子。あーでも背に腹は代えられない。


「・・・かかって来いや」

「ぷっ、ダメだ。そんなの反則ですよ」


パチクリと瞬きをしながら目の前の修吾を見るとメガネを外して目尻の涙を拭いながら大声で笑っている。

何よ、人が覚悟を決めたのに大笑いするなんて。


「やべ、久々に大声出して笑った。心配しなくてもあなたが考えているようなことはするつもりありませんよ」


「だって言うこと聞けって言うからさ。じゃあ何?その言うことって」


「とりあえず今、思いついたのはうちの掃除をしてください。いつでもいいですよ。明日でもいいし」


「掃除?そんなんでいいの?」


「とりあえずですよ。せっかくなんですから使えるものは利用させてもらいます」


「・・・だったらさ、それに追加して、金曜の夜は一緒に過ごそうよ」


「はっ?なんでですか?」


また、眉間にシワを寄せて嫌そうな顔をする。でも、そんなんじゃ私は怯んだりしないよ。
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