究極のお一人様〜ソロウェディングはお断り〜
「楽しかったから、今日。周りがみんな、結婚や出産でどんどんと集まれなくなって一人で過ごす時間が多くなってさ。それでもそんな時間を嫌うことはなかったけど、誰かと過ごす時間ってこんなに楽しかったんだなって思い出した。だから、週末とは言わない金曜の夜は一緒に過ごそうよ」


「・・・考えて、おきます」


「うん。行きたいとこいっぱいあるんだよね。ボーリングでしょ、カラオケでしょ、岩盤浴もいいな」


「どんだけあるんですか」


「一人で出来ても二人の方が楽しそうなことっていっぱいありそうだからさ。あっ、でもまずは掃除だね。明日でいい？善は急げだからさ」


「その前に・・・なんで彼氏のフリが必要なんですか？」


急に真剣な顔でそう問いかける修吾に本当の理由を言うことをなんとなく躊躇って咄嗟に人に合って欲しいからと言った。

花奈には会わせなくてはいけないからあながち間違いではないけれどソロウエディングのことは伏せた。


それから奇遇にも同じ駅に住んでいることが分かり、お店を出て二人で電車に乗り込んだ。まさか、同じ駅に住んでるとは思わなかった。


ということはもしかしたらどこかですれ違っていたりしたのかもしれない。こうやって同じ電車に乗っていたのかもしれない。

まあこの姿だから気がつくことはなかっただろうけど。
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