究極のお一人様〜ソロウェディングはお断り〜
ガチャガチャと鍵を開けて自分の部屋に入る。どうせオートロックのいいところでしょうね。


持っていたカバンを下ろして、座椅子に座る。この食パン型座椅子買うのですら、躊躇った私の気持ちなんて分からんのだろうね。


お揃いで買った食パンのクッションを抱えて思い返す。なんだか、疲れたな。「雅ちゃん」ってお互い手を振っての再会。


ご飯を食べながら、わいわい懐かしい話に花が咲いてその延長で彼氏のフリを頼もうと思ったのに。

あんな意地悪、無愛想男になってるんだもんな。


「・・・嫌いじゃないくせに」


意地悪そうに笑みを浮かべて、そんな言葉を放つ奴の映像が頭の中を過って、首を振る。


それにしても、なんであんな風になっちゃったんだろう。女嫌いか。やっぱり元カノ絡みなんだろうな。


ん?なんだこのモヤモヤ。なんで私がモヤモヤしなきゃいけないの。きっとあれだな、飲み足りないんだ。


よし、飲もう。冷蔵庫にビールあったよね。
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