究極のお一人様〜ソロウェディングはお断り〜
チューか。ないない。あり得ない。


昔の修吾になら酔った勢いでなら可愛さで出来たかもしれないけれど今のあの冷め冷め無表情には絶対に無理。

よし、ハグにしよう。


そして、これまた問題はお互いへの誓いの手紙。

何を誓えって?そりゃ結婚式場のベストカップルなんかを決めるイベントとくれば結婚でしょうが、そんなもの私と修吾が誓えるわけない。


でも、これも予め模範解答を考えていたら出来るかもしれない。

おおっ、幸先いいぞ。これでソロウエディングともおさらばだ。


「何をニヤニヤしてるんですか。気持ち悪い」


「えっ、気持ち悪い?だってカラオケ誰かと行くの久々でさ」


翌日、会社帰り。今日から週末は修吾と過ごすお二人さま。初のお二人さまに選んだ場所はカラオケ。

もちろん、ここだって一人で楽しめるけれど二人で行くともっと盛り上がるだろうし、修吾の歌が聞きたかった。


「・・・こじらせぼっちですね」


「なんか言った?」


「いえ、別に。それよりカラオケ好きでしたっけ?何度も誘ったのに断られたから好きじゃないと思ってました」


「別に、嫌いじゃないよ。ほら早く行こう」
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