究極のお一人様〜ソロウェディングはお断り〜
キスが慣れていたから。とはさすがに言えなかったけれど実感はした。

女嫌いという割に数はこなしてるに違いない。なんだ、女嫌いだけど欲は別ってか?


「・・・俺も男で尚且つ思春期だったのでそこは否定しません。でも、その女のせいで余計にやっぱり女は信用できなくなりましたけれどね」


それまで私から視線を逸らすことのなかった修吾が突然そう言い放ったあと、テーブルに置きっ放しにしてあった私の飲みかけのカクテルをぐいっと煽った。


「ちょ、ちょっと修吾。お酒大丈夫なの?」



私の静止を無視して、そのまま飲み続け、3杯目を飲み終える頃には修吾の顔は真っ赤になっていた。


飲まなくちゃやってられないと聞かされた話は高校時代の元カノの話。

クリスマスプレゼントにマグカップをあげたら後日、友達と嘲笑しているところに出くわしたとか。


「まったく、欲しいものがあれば言えばいいのに勝手に期待していらないものなら激しく嘲笑するなんて。それから俺は女の甲高い笑い声が大嫌いになったんです」
< 36 / 56 >

この作品をシェア

pagetop