究極のお一人様〜ソロウェディングはお断り〜

「そうだったな。で修吾が来てないけど先に姉貴には話したいと思って。その俺たち・・・」



そう言いかけた賢の表情が曇る。隣に座る希ちゃんもなんだか強張った表情。どうしたんだろう。なんでそんな躊躇いがちなの。


こっちまでが何だか動揺してしまう。重苦しい雰囲気の中、遅れていた修吾がやってきた。修吾もただならぬ二人の雰囲気に戸惑っている。



「修吾も来たんだし、とりあえず乾杯でもしましょうか」



普段ならこんな雰囲気でも気にせず、飲み食いする私もさすがにこの二人のことをよく知っているから放ってはおけない。


でも、気を遣えない私はこんなときにどんな言葉を掛けていいのかもわからない。



「賢、俺らは二人で会う時間をわざわざ割いて来たんだ。話したいことがあると呼び出したのはお前だろ？」



「ああ、分かってる。その俺たち・・・結婚しようと思ってるんだ」



「そう、結婚。結婚？！だったらなんでそんな辛気臭い顔して言うのよ。喜ばしいことでしょう。あんたらがそんな顔してるからてっきり別れる報告かと思ったじゃない！」



「いや、だって姉貴より先に結婚するなんて申し訳ないなと。しかも一気におばさんになるわけだし」