究極のお一人様〜ソロウェディングはお断り〜
二度寝から起きるとお昼前。さすがにお腹空いた。コーンフレークをお皿に入れて牛乳を入れてかきこむ。

なんとなく、今日はゆっくりしたいから料理するより楽したい。


「じゃあ、連絡してみようかな」


コーンフレークを食べ終わり携帯を手に修吾の番号を選ぶ。

メールでもいいけどなんとなく、今の修吾と話してみたいと思ったから電話を掛けることにした。


「・・・もしもし」


2コールの後、電話に出た声は私の知ってる修吾のイメージとは違って、落ち着いた大人の男性の声。

てっきり、「雅ちゃん、久しぶり」って明るい声が聞こえると思ったのに。


「あっ、もしもし。私、藤森賢の姉の雅です。覚えてますか?」


イメージとは違う修吾の声に思わず敬語を使ってしまう。本当に修吾?それくらい別人の対応過ぎる。

まぁあのときは高校生だったし、もう今は大人だからそれで普通なのかもしれないけど。

でも、なんとなく修吾はそのまま大人になってるなんて勝手に思ってた。


「はい、覚えてますよ。お久しぶりです。賢から聞いてます。俺に会いたいとか?どのようなご用件ですか?」


気のせいかな。なんだか、口調が冷たく感じられる。


でも、確かに昔仲良くしていて何年も会ってない友達の姉から弟を通じてとはいえ、いきなり会いたいと言われたら戸惑うし何の用だと思うか。
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