ノーカウント


「先輩。俺がどんだけ焦ったと思ってるんですか?」


いつま余裕ぶってる彼からは想像できなかった姿。



えっと?

「連絡。入れといたはずなんだけど。」


今日は帰るね。


って送ったし。


「はぁー。もしかして知らないんですか?

電車の衝突事故があって。もしかしたら先輩が巻き込まれたんじゃないかって。


電話してもとらないし。」


ずずーっと床にへたり込んだ彼。


こんな彼は初めてだ。

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