ノーカウント
面倒だ。
私はつくづく恋に向いていない。
素直になれない。
こんなんじゃ飽きられちゃう。
私じゃ恋なんて無理よ。
「キスしてる時に 別のこと考えてるんですか?」
彼が私を覗き込むようにみる。
唯一良かったと思うのは、私が赤面症じゃないってことかな。
顔色は一切崩さず彼を見れているけど
内心は彼に聞こえてしまうくらいドキドキしている。
「キスしてる時は俺のことだけ考えて下さい。」
彼はそう言って、またキスをしてきた。