ノーカウント


「俺 先輩とのキス大好きです。」

は?

何を言うかと思えば、なにいってんの?


「だから?」

はぁー。彼はよく分からないため息をはいた。


「先輩の笑った顔とか、寂しいのに何も言えない悔しそうな顔とか。照れてる顔も。

高校のころ、本当に先輩だけをみていた。」


高校?


「だから!昔の話はやめてって....。」


私が話そうとすれば 彼は私の口を抑えた。


「再開してから、昔と違う。

俺以外の別の男とキスしたり夜を過ごしたり。
俺の知らない先輩を知っている男がいるなんて、かなり悔しかった。」


口を抑えられてて、何も言えないけど

彼の表情はいつもの冗談を言っているような感じゃない。


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