ノーカウント


私がそう言うと

新田くんはバツの悪そうな顔をして俯いた。


ほーら。その反応でだいたい分かるわよ。


なんか疲れちゃった。


「くくくくっ。はは!」


すると突然、新田君が腹を抱えて笑い出した。


「な、なに?」


「それ、俺のいとこです。
あの日、いとこが彼氏に振られて暇してたんで
俺も先輩にドタキャンされて落ち込んでたし

寂しいもの同士でテレビゲームをしてたんです。」


い、

「いとこ?嘘。そんなの信じないんだから。」


そんないいわけ。信じられるわけないじゃん!


「しかもなんとあいつ。男ですよ?

いわゆるゲイです!なんなら今から呼んでもいいですよ?」


げい?

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