忘れな草の願い



もしも世奈がこのすべてを
受け止めきれなかったら?


あいつを苦しませるだけだとしたら?


もしも俺がいなくなったら?


泣き虫なあいつはひとりで歩いて
行く事ができなくなるかもしれない。



「俺はどう...コホッ...したら
いい...んだよ...っコホッ」



乾いた咳に肺が痛み、
それが俺に冷たい現実を
さらに押し付けてくる。


「なあ…世奈っ...コホッ」



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