黒嵐〜Kokuran〜
第一章

1 プロローグ 〜あげはside〜

『あんたなんて産まなきゃよかった!』


なんでそんなこと言うの…?


『汚い目で見ないで!』 


私の目って汚いの?



『お母さん、どこ行くの?』



『すぐ帰ってくるわよ。』


今までの罵声を浴びせる声とは違う優しい声で母はそう言った。
それが、私が母を見た最後の日だった。






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母に捨てられ10年が経ち、私『黒羽あげは』は嵐ヶ丘高校の一年生になった。
目の光を失くした、笑わない私はこの高校生活で一生の出会いをする。





『あげはは俺達が守る』

『あげはは一人じゃない。俺らがいる。』



    みんな…『ありがとう。』
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