最強の元姫さま!

「あの時の俺たちみたいにな。」

「てか、この事知らないの幹部のあんたらだけだと思うよ。」

え?

「お前ら…知ってたのか?」

「「…(コクッ)」」

なっ!?

「総長たちが見たっていう証拠、下駄箱のはまず若菜はあんなに朝早く起きれません!」

「「確かに。昔から早起き苦手だな。若菜は。」」

「「えっ!そこ!?」」

…考えてみれば、朝はかなり弱いはず。

「それに、そんな朝早くに美和が学校にいるのもおかしくない?」

「あと、牙王の総長と映ってた写真。明らかに隠し撮りだし。牙王の総長、日比谷は若菜のイトコなんだよ。」

「それに、若菜には自分が敵対してるとこの総長ってこと黙ってたらしい。バレる前までは。つまり、若菜は普通に家族と出掛けてただけなんだ。」

あの時、洋一郎さんと日比谷が似てると思ったのは…そういうことだったのか。

だから洋一郎さんも日比谷と仲が良かったんだ。

「じゃあ、つまり俺たちは…若菜を傷つけて追い出した最低野郎ってことか。」

違和感はどこかで感じていたはずなのに。

それを無視していたんだ。

「なんで…俺たちに若菜のことを言わなかった?」

「若菜に口止めされたから。」

< 270 / 299 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop