最強の元姫さま!

本当に、昔に戻ったみたい。

お父さんとお母さんはいないけど、よーちゃんと凛ちゃんとおじいちゃんとまたこのお店で笑ってる。

なんて幸せなんだろう。

もう一度、こんな風になる日がくるなんて思いもしなかったなぁ。

あっという間に時間が経って、もう夕方。

お客さんがたくさん来る時間帯なので私たちは帰ることにした。

「凛ちゃん。また来るね!今度は仲間を連れて!」

「おぅ!月華でも六花でも連れてこい!一回説教してやる!」

「あはは!ほどほどにね。」

おじいちゃんを送り、私たちも家へむかう。

「よーちゃん、知ってたなら言ってよ!」

「それじゃあサプライズにならないじゃん!」

「もー!本当に驚いたんだからー!」

「あはは!」

「でも、ありがとう。すっごく楽しかった。」

「うん。俺たちも楽しかったよ。若菜が笑ってたから。」

「え?」

「俺も、凛も、じーちゃんも若菜が大好きってことだよ。お前が笑っていられりゃそれでいい。」

「よーちゃん…。」

いつか私は、よーちゃんや凛ちゃんに何か恩返しができるかな?

こんなに私のことを思ってくれてる人たちに、何か返せることがあるのかな?

何か…返せていけたらいいな。

「送ってくれてありがとう!またね!よーちゃん!」

「おう!夏休み楽しめよ!なんかあったらすぐ連絡すること!」

「はーい!ばいばい!」

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