最強の元姫さま!
「「おい。月華。」」
クルッと振り返った顔は
今まで見たことないくらい弱そうな月華で
とても全国No.1だなんて、思えない。
だけど
そんな顔するくらいなら
どーして若菜を信じてやらない?
どーして若菜の話を聞いてやらない?
どーしてあの女の方を信じる?
どーして大切なものに気づかない?
どーして守られてるってことがわからない?
「お前ら…仲間ってなんだと思う?」
「「…」」
「俺たち5人はな、高校で知り合って仲間って呼べるくらい仲良くなった。」
「何回も喧嘩して、何回も仲直りして、何回もバカやった。」
「でもな、3年の半ばらへんで一回バラバラになった。」
「原因はただの勘違いだったけど」
「けどな、1人の1年にこう言われたんだよ。」
"仲間って言うのは、忘れようとしても忘れられないんです。"
"仲間って裏切られたから信じない。じゃなく、この人たちなら裏切られてもいいやって思える存在じゃないですか?"
"仲間って…本当に信じるって…こういうことだと思いますよ?"