最強の元姫さま!
「「…若菜。」」
「私が気にくわないのは、構わない。私に文句言ったりするのも構わない。けどね、仲間を簡単に捨てるようなことは言っちゃダメなの!」
「っ…」
「ねぇ、いくら私が嫌いでも一緒にいるって理由だけでなんで月華を辞めなきゃいけないの?なんでそれだけでタケちゃんたちが裏切り者になるの?」
「そ…れは」
「みんなは、仲間を大切にする族でしょ!みんなはタケちゃんたちがどんな気持ちになったかわからないの?」
「若菜…もういいよ。」
「俺たちなら大丈夫だから。」
「よくないよ!大丈夫な顔してないじゃない!」
すっごく、すっごく、悲しそうな顔してるじゃない。
「私の知ってる月華はね、こんな簡単に仲間を捨てるようなことしないもん!仲間にこんな顔させるような族じゃないもん!」
グイッ
りーちゃんに胸ぐらをつかまれる。
「「若菜っ!」」
「うるせぇよ。俺たちを捨てたお前にそんなこと言われたくねぇ。」
ガシッ
りーちゃんの腕を強く掴む。
「私、何か間違ったこと言った?」
間違ってないよ。だって、私は誰も捨てた覚えなんてないもん。