最強の元姫さま!
月華・李人side
みんな無言。
美和はどっか行ったし。
今、全員が考えてるのはやっぱり若菜のことだ。
だから誰も喋らない。
屋上は俺らの1番の溜まり場で、ここに来ると落ち着けて楽。
楽なはず…なんだけど
つまらない。
「俺…若菜が怒ったの初めて見た。」
と環が空を見上げながら言った。
「いつも、幸せそうに笑ってばっかだったからね〜。」
と圭介が答えた。
そうだな。幸せそうだった。
「まぁ、キレる内容は若菜らしいけど…仲間がどうのって言われたくないよね。自分が裏切ったのに。」
「まぁ…な。」
「でもビックリしたよ。李人が若菜の胸ぐら掴んだときは。」
「…俺も自分でビックリしたよ。でも、あいつに掴まれて腕が動かなかったことの方がビックリした。まだ痺れてるしな。」
「「え…」」