運命の恋、なんて。
「胡桃、ホント大丈夫なの?」



ノンちゃんが心配そうに振り返る。



「平気~。あたし、両替してから行くね。すぐ追いかけるので。みんな先にどうぞ」



苦笑いしつつ、みんな先に行って欲しいと願う。



それにこんなの、楽しい雰囲気ぶち壊しだよね。



「部屋番号連絡するね」



ノンちゃんたちが歩き始めてホッとしていると。



「大丈夫?そこ、段差あるって言えばよかったな」



目の前に、黒髪ピアスの男の子が立っていた。



わっ。



間近で見ると迫力。



見上げるほどに高い身長なのに、顔は小さくスタイルもいい。



通った鼻筋に、長い睫毛と切れ長の瞳。




男の子なのに綺麗という言葉がピッタリで…。



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