運命の恋、なんて。
「どれ欲しー?好きなの言って」



え。



ピアスくんは、UFOキャッチャーに向かい景品を指差す。



「あの、あたし…」



「遠慮すんなって」



遠慮とか、そんなんじゃなくて。



「時間…かかりますよね?」



あたしはなに聞いてるんだ!



「いや、そんなかかんない。3回やって取れなかったら行くってことで。なっ」



ピアスくん、ゲームをしたいのか、ただ時間を引き伸ばしたいのかよくわからない。



だけど、とりあえずすぐにはカラオケの部屋に行きたくないってことだよね。



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