運命の恋、なんて。
卵騒動で朝からピンチになって動揺して、時間を気にしながら焦って作ったお弁当。




もっと、余裕もって作れたらいいのに。




「ふう~…」




思わず、ため息が。




電車に乗り、八雲くんとの待ち合わせしている駅のホームでおりる。




うちの学校の最寄り駅のひとつ手前。




まだ早い時間だからか、青高のジャージを着た朝練っぽい生徒がパラパラと電車からおりてくる。




まだかな…。




7時を過ぎて、そわそわ。




次にホームに入ってきた電車から、八雲くんがおりてきた。




「おは…」




声をかけようとしたら、八雲くんのとなりには女の子が。




茶髪のロング、少し派手めの子でスカートの丈もかなり短い。




制服の着こなしがおしゃれで、八雲くんともお似合いだ。




こうしてみると、あたしよりあの子の方が八雲くんの彼女っぽいね。




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