運命の恋、なんて。
「あれ、なんか忘れモノ?」




うん、お別れのキス。




って!




あたしはなにを考えてるの!?




あたしって、こんな妄想族だったのか。




それとも、ドラマの見過ぎ?




「ううん、なんでもない。もう1度顔が見たかっただけ」




誤魔化すように、ヘヘッと笑う。




付き合って数日で、キスとかないでしょ。




「かわいいこと言うよな。家着いたら、また電話すっから。それまで起きてて」




「…うん!」




寝てていいよって言われるより、あたしはその方が嬉しい。




また話せるんだ?




やった~!




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