運命の恋、なんて。
そんなの、よくないよ…黒田先輩に悪いと思わないのかな…。




けどストレートに言ったら、迷ってるノンちゃんを傷つけてしまう?




「多分、好きなのは黒田先輩なんだけど…黒田先輩、忙しいとあんまり連絡くれないし…付き合ってるのか微妙なときがあるの。

碓井くんもマメじゃないけど、強引なところにすごく惹かれるの。黒田先輩がくれない部分を埋めてくれる存在っていうか…」




さすがに、一言言いたくなった。




「ノンちゃん、それはないよ」




「あ~、だよね。胡桃に言われるとグサッとくる…」




明らかに、落ち込んでる風。




ちょっと言い過ぎかな…。




「迷うのも…ムリ、ないよね。碓井くん、モテそうだし…ハイスペックな感じで、逃したくない気持ちもあるってことだよね…」



あたしなら、好きな人だけを大切にしたいけど…ノンちゃんのように、そうじゃない人もいるのかもしれない。




そういうイメージでアドバイスしてみた。




「そうなの!!やっぱ胡桃って話がわかるよね。そう言いたかったの。碓井くんといると、理想のデートができるんだよね。女の子の好きなシチュエーションを網羅してる感じ」




「へえ…」



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