運命の恋、なんて。
電話を切ると、お母さんに呼ばれた。




「ご飯よ」




「はーい」




「今の電話って…男の子?なんとかくんって聞こえたけど」




わっ、聞かれてた?




電話に集中し過ぎて、ニヤけてたことすら覚えてない。




デレた顔を見られてたとしたら…嫌だなぁ。




「うんっ…今日の学祭の…さっき言ってた友達」




「塾の友達なの?」




「違うよ」




まさか、合コンで知り合ったとか…言えない。




そうだ、ノンちゃんの友達ってことにしよう。




「ノンちゃんの友達なの。お母さん、青高って知ってる?頭良くて有名で…」




「不用意に男の子に連絡先教えるものじゃないわよ。ノンちゃんの友達だからって、どんな男の子かわからないし」




えっ…そんな。




「八雲くんは、怪しい男の子なんかじゃないよ?頭いいし、優しくて、みんなに好かれてて…」




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