運命の恋、なんて。
「好きな人って…」




『同じ学校の友達なんだって。それが、何度も付き合ったり別れたりを繰り返してるらしいの』




驚いた…。




なにひとつ、隠すことなく…ホントのことを伝えたってこと?




ノンちゃんは、ショックを受けてるに違いないよね。




「そっ…それで?元カノとまた付き合うから、ノンちゃんと別れるって言ったの?」




『そうじゃないの。このままだと、あたしに悪いって…碓井くん、優しいんだ』




それは…なにか違うような気がする。




ハッキリ言って、元カノとのつなぎだよね?




そんな都合のいい別れ方ってあるのかな。




だったら最初から、ノンちゃんと付き合わなければいいのに。




「それは優しいの?元カノに未練があるのに、ノンちゃんと付き合って…でもやっぱり、元に戻りたいってこと?」




『胡桃、どうしたの?いつもより迫力あるね。そうじゃないの、元カノは好きだけど…あたしのことも、気になるんだって。中途半端な気持ちで付き合うのが申しわけないって謝られて…』




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