運命の恋、なんて。
「あたしは…泊まりたい。あたしの気持ちを尊重して」



「あなたまだ高校生なのよ。今から外泊なんてしてる子なんて、ロクな人間いないから」



「そんな風に一括りにして、お母さんは間違ってるよ。いつだって、考えるのは世間体で。それはあたしのためなの?違うよね」



反抗期なんて…これまで、なかった。



疑問があるにしても、お母さんが言うことに従い、それが正しいと思わざるを得なかった。



今まで、言う通りにしてきたの。



たまには、あたしのワガママも聞いてよ。



「そんな風に思ってたの…わかった、もういい。勝手にしなさい。もし外泊するなら、今後一切うちに入れないから。わかったわね」



本気で怒らせてしまった。



お母さんは脅しとも思える言葉を吐いて、一方的に電話を切った。



あたしのしたことは…間違ってたのかな…。



友達の家に泊まることは、アリかもしれない。



けど実際あたしは、彼氏の家に泊まろうとしてる。



これは…かなり、ルール違反かもしれない。



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