運命の恋、なんて。
そのあとは、八雲くんの自転車ででかけることになった。



八雲くんの歴史を、たどる。



昨日どんな話をしただとか、中学のメンバーの話題は尽きない。



まるであたしも会ったことがある人のように、親近感がわいてくる。



それは楽しそうに、中学のメンバーのことを話すから。



中には女の子もいたみたいだけど、これも嫉妬の対象にはならないらしい。



みんな彼氏がいるし、お互い異性を感じないって。



同士…らしい。



八雲くんが過去に歩いた道を通り、よく買い食いしてたっていうお店に寄って、同じように笑い同じように過ごす。



まるで、あたしもその一員になったような錯覚に陷る。




事細かに話してくれるから…安心できた。



状況がわかると、不安材料が減る。



今度からは、中学メンバーとでかけるときは好意的に送り出すことができるかもしれない。



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