運命の恋、なんて。
「あの…突然すみません。青葉台まで乗るんですけど、もし同じ方向なら相乗りどうですか?」




「ああ、私も同じ方向です。いいですよ」




おじさんが、にこやかに答える。




よかった~、これで1台でも早く帰れる。




「どちらにお住まいですか?もしかしたら家が近いかもしれないですね」




おじさんが話しかけてくるけど…あんまり近いと、なんとなく嫌だなぁ。




この場限りでいいし、そんなに深く会話するつもりもない。




「どうなんでしょうね…アハハ」




「うちは川のすぐ側ですよ。お宅は?」




濁したのに、全く効き目ないみたい。




困ったなぁ。




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