運命の恋、なんて。
突然、スマホの音が鳴った。




「あっ…ノンちゃんだ」




電話はさすがに今出られない。




慌ててマナーモードに変え、メッセージを送る。




あたし酔ってたし、ちゃんと家に着いたか心配して電話くれたみたい。




1度だけ泥酔で、起きたら道の溝にハマって寝てたことがある。




よく無事だったよね…って感心されたけど、そのときは友達との旅行中にかなりハメ外したんだよね。




うん…今日は、そこまで飲んでないし。




タクシーを待ってる間に、完全に酔いが醒めてしまった。




「では私はこれで失礼します」




先におじさんの家に到着したみたいで、お金を払って降りて行った。




残るは、あたしとスーツの男の人。




「青葉台3丁目1番地、だっけ。俺んちそこから歩ける距離だから、同じ場所で降りていい?その方がタクシー代も浮くし」




突然話しかけてきたから、驚いた。




拒否するのも変だよね…。




「そうですね、いいですよ…」




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