CURRENT



急にそんな声が聞こえて、つい舌打ちしてしまった。

うるさいのが来たな。

これでまた、色々尾ひれがついて噂が回るんだろうな。

めんどくさいなぁ。



「そっちこそ、仲良いじゃん。課長と腕組んじゃって」



その島村の言葉にドキッとした。

沖田陽子1人で来た訳じゃなく、彼も一緒だったのか。

しかも、腕組んでいるなんて、やっぱり付き合っているんだ。



「やだなぁー。島村さんたちには負けますよぉー」



いつもより甘い声が増している。

まぁ、浮かれるのも無理はないか。



「ちょっと、戻るから離して」



こんなところにいつまでもいたくない。

このままいれば、少なくともラブラブな光景は見せつけられる。

そんなのは見たくないから。




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