CURRENT



「アンタ、梨沙の同期だって?
しかも、元カレ?愛されてはなかったみてぇだけど」



急に彼の口調が変わった。

男には容赦ないのか。



「今、梨沙にちょっかいかけているのも、俺が梨沙に目をつけたから、取られるのが惜しくなったんだろ?」


「は?そんな理由で?」



彼の言葉に言い返さないとこを見ると、図星のことらしい。

しょうもなー。

何でそんなことで乱されないといけないんだ。



「……アンタだって、梨沙が美人だから手を出しただけじゃないのか」


「え?まさか……」



ちらっと彼を見ると、ふっと笑う。



「まさか、それだけで手を出すと思うのか?」


「だって、課長が来てすぐじゃないか。
一目惚れとか、そんなもんだろ」




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