CURRENT
「それって、アンタのこと?」
彼の鋭い一言に、島村は口を閉ざす。
確か、告白してきた時そんなことを言っていたような。
まぁ、私に告白してくるヤツはみんなそんなもんだから、驚きもしないけど。
「俺はアンタと違うんだ。
悪いけど、出逢ったのはつい最近じゃない。高校の同級生だからな」
「えっ!?」
……コイツ、余計なことを。
おかげで、沖田陽子まで反応しているじゃないか。
これからがめんどくさいわ。
「沖田さん、まだいたのですか?
頼まれる仕事なんてないと思いますが、戻られた方がいいと思いますよ」
「なっ‼」
また口調が変わる。
優しい口調だけど、声は冷たい。
言葉も冷たいけど。