CURRENT
それから、他愛もない話しをして、休憩時間が終わるギリギリに戻った。
このぐらいになれば静かになっていると思ったから。
だけど、私の考えは甘かった。
出た時と変わらず、輪が出来たまま。
色々な質問が飛び交っている。
それに対して、彼も笑顔だから女の子たちも付け上がる訳だ。
「あたし、中山課長の彼女に立候補してもいいですか?」
急にそんな声が聞こえて、なんじゃそりゃ、と思った。
今日逢ったばかりなのに、何をバカなことを言っているんだ。
「僕にはもったいないです。みなさん、まだ若いですから」
「中山課長だって、若いじゃないですかー」
その言葉に、私はため息しか出ない。
そいつは、私と同い年だよ。
なのに、方や若いで方やお局様なの?
納得いかない。
「中山課長だったら、どんなに年上だったとしてもいいですよ」
あー、イケメンって便利だね。
しかも、外面で騙されるあの子たちもどうかと思うけど。